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こちらは、「日刊不動産経済通信」2013年10月30日号より引用したものです。 ※インタビュー 株式会社キュラーズ社長 スティーブ・スポーン氏
スポーン氏 個人の需要が根強い。当社は、リース期間が長い法人需要の取込みを戦略的に行っているので、法人客が増えてきているが、自然増という観点から言うと個人客の需要が増えている。トランクルーム市場は、年間10%程度の成長をここ数年見せており、まだまだ拡大余地がある。キュラーズは年間15%以上の成長を遂げてきた。
スポーン氏 マーケットがまだ需要に対応しきれていないのだろう。我々は、この2年くらいで10物件ほど新規に開設した。オープン2~3カ月で大量の顧客がくるが、それ以降は動きがおとなしくなる。おそらく、需要自体はその地域にあったのに、市場がその地域に対応できていなかったのだろう。トランクルームは、東京だと500mに1件ある計算になるので、数自体は結構ある。しかし、近くにあるトランクルームが小規模で存在感がないため近隣の住民が気付かなかったり、サービスが不十分だったりするのではないか。良質な製品とサービスを提供すれば、需要はもっと伸びていくと思う。
スポーン氏 トランクルームを所有するオーナーシップ型のビジネスを展開している。トランクルームとサービスの両方を我々が提供しており、アメリカンスタイルのビジネスモデルだ。トランクルームは、キュラーズのオーナーが出資しているSPCが所有している。我々がトランクルームのターゲットにしている物件は、延床面積1500m²程度で若干古めのオフィスビル。こうした物件を、400~500室提供するトランクルームビルに改装する。1室当たり2~2.5m²が平均的なサイズだ。顧客の90%以上が個人客なので、こうした物件を人口密度の高い住宅地で探している。住宅地の中にどれだけのオフィスビルがあるのかを考えると、物件取得は簡単ではない。
スポーン氏 キュラーズのオーナーが不動産投資ファンドなので、所有するのは当然の流れだ。9月にオーナーが代わったが、ビジネスの仕組みに変化はない。レバレッジはあまりかけておらず、比較的保守的なビジネススタイルを取っている。リーマンショック直後でも、ネガティブな影響は小さく、空室率は上がるどころかむしろ下がった。不動産の価値が上下するのは事実だが、トランクルームの場合、キャッシュフローは安定している。世界中で言えることだが、トランクルームは不況の影響を受けにくい。我々は、01年の創業以来、稼働率が落ち込んだことがない。
スポーン氏 投資への関心は出てきている。金融機関も我々のビジネスを理解してくれるようになっており、プルデンシャル・ファイナンシャル・グループのファンドから今回、非常に良い条件で長期資金を調達できた。金融機関が関心を持てば、バイヤーも興味を持つようになる。ただし、我々としては、消費者に対するアピールが重要だと考えており、会社を成長させてトランクルームの認知度向上に努めていきたい。
スティーブ・スポーン氏は屋内型セルフストレージ施設の所有、運営で国内最大手である株式会社キュラーズの代表取締役を務める。 東京在住5年。 ウェブサイト: www.quraz.com
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