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この記事は、週刊ビル経営2015年11月9日号にて掲載されたインタビュー記事を引用したものです。
「テナントビルの出口戦略の候補としてトランクルームの存在を知っていただきたい」 こう話すのは国内トランクルーム大手事業者であるキュラーズ(東京都品川区)の代表取締役 スティーブ・スポーン氏だ。 今回、不動産ソリューションフェアに出展する同社は、トランクルーム事業の魅力を広く周知すると共に、トランクルーム事業に適した物件の情報収集、さらに需要が低下したビルを保有するオーナーに対して相談窓口を開設する予定だ。既存中小ビルにおいてオフィス需要が低下して空室率に悩まされているオーナーは多い。従前までならマンションデベロッパー等へ物件を売却することが多かったが、キュラーズの場合、建替えが不要なのでマンションデベロッパーよりも高い金額で購入してくれる可能性が高いのである。
キュラーズは昨年11月から米大手ファンド・エバーグリーンがスポンサーとなり、豊富な資金力を背景に日本での物件取得を加速。ビル1棟を丸ごとトランクルームとして運営する国内でも数少ない事業者だ。 施設のクオリティも高く、ビル全体を管理する高性能のセキュリティシステムによって24時間安心して施設を利用できる。また、荷物の品質管理のため空調システムによる除湿対策にも余念がない。空調はBEMSによる自動制御で省エネ化にも貢献しているのだ。 また「収納コンシェルジュ」と呼ばれるスタッフが常駐(10時~17時)しており、安心して利用できる。集客活動やマーケティングのノウハウにも長けており、投資家が求める収益を安定して出せる体制を構築しているのである。 トランクルームはオフィスビルと比べて駅前立地にはこだわらない。どちらかといえば住宅地に近いセカンド立地、サード立地を好むこともあり、立地や築年によって稼働率に苦戦し、物件価値が大幅に下がったビルでも取得対象になる。物件売却先としてトランクルームは有力な候補先となっているのだ。
スティーブ・スポーン氏は、2009年に来日し、屋内型トランクルーム最大手である株式会社キュラーズの代表取締役に就任。急成長を遂げたトランクルーム市場において、先進的な運営手法で注目を集め、新聞・テレビ等の各種メディアに多数出演。 また、米国セルフストレージ団体主催のExpoにて講演を行うなど世界的なトランクルームサービスの普及・促進へ向け精力的に活動を行っている。 ウェブサイト: www.quraz.com
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