Powered by キュラーズ トランクルーム
この記事は週刊ビル経営2015年1月5日号より引用したものです
「物件が買えない」。事業用物件を専門に扱うある不動産仲介担当者の嘆きだ。 急激な円安によって海外から見ると割安に映る日本の不動産。事業性を度外視してでも買いに向かってくる中東・アジア系の富裕層、資金力を有する海外ファンドの市場参入が顕著だ。 安く仕入れて高く売るのがビジネスの基本。そうした視点からすれば現状の不動産投資市場にうまみはないはずだ。 だが、そうした環境下で平成26年11月、トランクルーム事業で国内最大手のキュラーズ(東京都品川区)が「物件取得を再開・加速させる」と宣言した。
同社の中核事業のトランクルームとは、荷物等を一時的に保管できるトランクルーム。個人客が利用しやすいように1区画は0.5畳~5坪程度。利用者は月極で利用契約を結び、一次保管場所として使用する。 全国10都市で48拠店、約3万室運営している。トランクルーム事業自体は珍しくないが、同社の特徴はすべての施設が自社保有という点だ。トランクルーム事業は利用単価を上げない限り、いかに施設数を増やすかがポイント。競争が激化している現時点でも同社代表取締役のスティーブ・スポーン氏は物件取得の加速に自信をみせている。 「確かに物件価格は上がっているが、現時点でも当社が想定する利回りは十分に得られると確信している。オフィスビルの利回り水準は5%、マンションが6%として2%以上の上乗せが可能だ。入札になっても競争力を発揮できる」
アメリカの巨大ファンドのエバーグリーンが昨年9月からキュラーズのオーナーになりました。 エバーグリーンは当社のビジネスモデルを深く理解し、評価を高めたことで物件取得を加速させることに決定しました。当社が取得ターゲットにしている物件は、住宅地域に近い小規模なオフィスビルや倉庫物件。通常テナントニーズが見込めず空室になっているケースが多いので、トランクルーム仕様へコンバージョンするのも比較的容易に行えます。 今後の物件取得の目標としてはキャパシティで年間7~10%の増加を狙っています。物件取得価格については特に高騰しているとは感じていません。もちろん高利回りの物件なら問題ありませんが、レジデンシャル・オフィスビルオーナーが期待している利回りより高い収益が下限となっており、現在でも十分達成できます。 日本の消費者は品質が良ければ多少割高感があっても購入されるケースが多く、トランクルームも同様のことがいえます。ビル1棟をトランクルームとして運営している当社の場合、BEMS制御による24時間空調や湿度管理を徹底し、高品質なサービスを提供してきたことで顧客を獲得してきました。この方針は変わらず、改修コスト等は惜しみなく投資していこうと考えています。
マーケット情報トップへ戻る
トップページへ戻る
キュラーズ トランクルームTOPへ