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不動産経営をする上で、避けて通れないのが立地による制約です。新たに土地を取得するのであればその制約を考慮に入れた上で選択することができますが、すでに所有している土地は動かす事ができません。そこで、その土地があるエリアの特性をいかに生かすかが重要になってきます。住宅地であればアパートやマンション、繁華街や商店街であれば店舗、オフィス街であればオフィスビルという発想は誰でも浮かびます。では、トランクルームに適した立地とはどのようなものなのでしょうか。
一口にトランクルームといっても、コンテナ型やビルイン型などその形態は様々です。これは立地についても同様で、最近ではロードサイドや住宅地、駅前などあらゆる場所で目にするようになりました。こう書くとトランクルームの立地は無秩序に思えるかもしれませんが、実はそこにはあるパターンがあるのです。その違いを、トランクルームの形態ごとに見ていきましょう。 トランクルームの形態はおおむね3つに分けることができます。1つ目が物流コンテナ転用型。これは物流コンテナを据え置いてその中をトランクルームとして貸すもので、コンテナがそのまま貸室となります。次が専用コンテナ型。これはトランクルーム専用に作られたコンテナを使用するタイプで、屋外に設置される場合がほとんどです。最後のビルイン型はその名の通り既存のビルやマンションの内部をトランクルーム仕様に改装したものです。 まず1つ目の物流コンテナ転用型はサイズが規格化されているのが特徴です。一般的な20フィートサイズのコンテナは幅約2.4m、高さ約2.5m、長さは約6mで、これを複数以上組み合わせて設置できるだけの用地が必要となります。また物流コンテナをほぼそのまま使用するため温度や湿度の変化に対応できません。そのため機械部品や土木工事用の工具など、大型で運搬に車が必要なものを収納する法人利用者が多いといわれています。その立地は、一定以上の面積が確保できる郊外のロードサイドが適しているといえるでしょう。 専用コンテナ型も基本的に空調等のない屋外ですが1区画は小規模で、アウトドア用品やカー用品、スポーツ用品などを収納する個人利用者が多いとされています。ニーズからは住宅地が適していますがこちらも駐車スペース完備が望ましく、物流コンテナ転用型ほどではありませんが一定の用地が必要です。 最後のビルイン型ですが、これは住宅地、繁華街、オフィス街とあらゆる場所で展開されています。住宅地であれば家庭の物置代わり、オフィス街であればOA機器や資料などの法人利用、繁華街なら店舗のバックオフィスと幅広いニーズを吸い上げることが可能です。それだけに、各地域の特性に合わせた出店戦略がより重要な要素の一つとなります。 こうして見ると、トランクルームにはそれぞれの形態に適した立地があることがわかります。しかしこれを裏返せば、トランクルームは立地の特性に合わせて運営することが可能なフレキシブルな投資物件といえるでしょう。立地に悩んだらトランクルーム、というのも一つの手かもしれません。
不動産ビジネスライター 久保純一 氏 不動産専門紙などで専属記者として、不動産ビジネスの最前線を長年にわたり取材。徹底した現場主義による、綿密な取材に基づいた記事には定評がある。独立後、不動産ビジネスにまつわる豊富な知識、経験を元に、現在は不動産経営者向け専門紙、物流不動産ビジネス誌、経済誌、専門サイトなど幅広いフィールドで活躍中。
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